駄菓子

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最近はショッピングモールにはだいたい駄菓子屋さんが入ってますよね。
見てるだけでも懐かしくて楽しいですが、買って食べるのもまた懐かしい。
わたパチとか、棒の先端に三角の飴がついたのとか、占いチョコとか、小さいグミみたいなのが一杯のとか。
……駄菓子って、商品名あんまり認識してなかった。
ココアシガレットは覚えてて好きだけど、こないだ見た駄菓子屋さんには置いてなかったのが残念。

遠くて近し( 重望/SSS)

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またもや診断メーカー。
今度は重望。
和議後京残留、の始まりあたり。


重望への3つの恋のお題：君の手を握りしめて/ずっと触れたかった/戻れない、戻らない http://shindanmaker.com/125562

空に輝くは、十六夜の月。
　暗闇にぽかりと浮かぶ月の都は、ひどく遠い。
　それを見つめる女性が一人。

「――神子…殿？」

　夜も更けた神泉苑での思わぬ人物との遭遇に、重衡は目を瞬かせた。

「重衡さん」

　水辺に佇んでいる望美が、驚いた様子もなく重衡を見る。
　気配に気づいていたのだろうか。
　重衡が距離を詰めても、身じろぎひとつしない。

　月の淡い光に照らされたその姿は、あの十六夜の出会いを思い出させる。
　桂の都に帰ったのだと、彼女の帰る場所は重衡には手の届かない彼の地なのだとばかり思っていたのに、再び出会うことのできた彼女はこの地に留まると聞いた。
　それが本当か、重衡が尋ねてもよいものなのだろうか。
　逡巡の後、重衡は口を開いた。
「還内府殿の弟君が、元の世界に帰ったと聞きました」
「将臣くんに聞いたんですか？　将臣くん、しばらく現代の料理が食べられない、なんて零してましたし」

　確かに将臣はそのようなことを言っていた。
　彼は事後処理があるからと、未だ京に残っている。
　しかしそれももうすぐ終わり、彼は元の世界に帰る。

「……あなたは」
「え？」
「神子殿は、この世界に残ると聞きました」

　はっと息を飲む気配。
　びゅうと吹いた風が彼女の髪を靡かせ、十六夜を雲で覆い隠す。

「――はい」
「どうしてか、聞いても？」

　望美はすっと目を伏せた。

「……好きな人が、いるんです」

　その言葉に、重衡の胸が痛む。
　彼女の想い人とは誰だろう。
　かつて重衡に告げたよりも強く、彼女が救いたいと願った人なのだろうか。
　自らが中心となって平家源氏の両陣営を動かし本当に和議を結んでしまった、その原動力となるほどに。

「八葉の方ですか？」
「違います。八葉のみんなは、仲間として好きですけど」
「……私の知らない方でしょうか？」

　望美は困ったように笑う。

「秘密です」
「まだ、想いを告げてはいないのですか？」
「告白するつもりはありませんから」

　垂れた髪を掬い、耳にかける。
　重衡は思わずその手を掴んだ。
　初めて触れる望美のぬくもりはあたたかくしっかりとかたちをもっていて、けれど間に布を一枚挟んでいるような心地がした。
　それはきっと、重衡が感じている心の距離のせいだ。
　このまま、彼女を遠いと感じたま、諦めたくはなかった。

「十六夜の君」

　望美が瞠目する。

「私は、あなたをずっとお慕いしておりました。私にも、『ちゃんす』というものをいただけませんか」

　ぽろりと雫が零れ、まろやかな頬を伝った。
　ぱくぱくと開閉した口が、震える音を紡ぐ。

「おぼ、えて……？」
「ええ。忘れることなど、できようはずがありません。『ちゃんす』をいただけますか？」

　ぎゅうと目をつむった望美は、ふるふると頭を動かした。
　その動作にちくりと痛んだ重衡の胸に、望美の手が触れる。

「チャンスなんて、必要ありません。――私も、重衡さんのことが好きです」

　重衡は、告げられた言葉がすぐには理解できなかった。
　ぽんと言葉が身のうちに放り込まれて、じわじわと浸透していく。
　ようやく意味を理解した途端、重衡は彼女をかき抱いていた。
　胸の中に閉じ込めたぬくもり。
　それは布で隔てられているのに、肌を直接触れ合わせているかのごとくあたたかかった。
　まるで、魂同士が触れているかのように。

×

おとなとこども( 吉日/SSS)

診断メーカーの本日の結果で書いてみた。


吉日への3つの恋のお題：夢の中ですら思い通りにならない/抱きしめたら消えてしまいそう/子どもじゃない、だけどおとなになんてなれない http://shindanmaker.com/125562

　すっと背筋が伸ばされた黒に覆われた背中。
　その見慣れた後ろ姿の傍らに、見慣れない女性の姿があった。

　女性の顔は陰に隠れて見えないが、吉羅と楽しげに会話をしている様子が伝わってくる。
　ふわりと花開いた大輪のように艶やかな雰囲気を纏う女性の腰には、ダークスーツに包まれた腕が回されている。

「……吉羅さん」

　口から、思わず彼を呼ぶ声が零れ落ちる。
　それは彼にも彼女にも届くことなく、三人しかいない白い空間にあっさりと溶けて消えた。

　二人をただ見ているのがいたたまれず足を動かそうとした香穗子は、自分の足がその場から一歩も踏み出せないことに気づいた。
　何故、と足元を見下ろすと、ローファーを履いた足が目に入る。
　接着剤かなにかで地面と靴底が固定されてしまったのだろうかと靴を脱ごうとするが、まるで靴と足が一体化してしまったかのように離れない。
　ならばと靴下を脱ごうとするが、それも靴と同じ結果に終わった。
　わけのわからない状況に、香穗子は手近にあったスカートの生地をぎゅうと握る。

「――吉羅さんっ！」

　思いきり、助けを呼ぶように叫んでも、二人は背中を見せたまま。
　制服にローファーで、さして化粧っ気もない香穗子とは違い、女性は綺麗に着飾り、香穗子が履いたら真っ直ぐに立つこともできなさそうな高いヒールを履きこなしていた。

　吉羅に似合いの、大人の女性。
　そんな言葉が頭を過ぎって、香穗子は自らが単なる女子高生であることが急激に悔しくなった。
　やはり高校生など、大人から見たらまだまだこどもなのだろうか。
　けれど、香穗子はこどもなんかじゃない。
　吉羅の隣にいる彼女ほど大人にはなれないが、彼に恋をしているれっきとした少女なのだ。

　苦しくなった胸をおさえるように、タイを掴む。
　強く閉じた瞼が翳した暗闇の中、遠くから呼ぶ吉羅の声が聞こえた気がした。





「……君、日野君」

　近くで聞こえる声に、香穗子はうぅんと音を漏らして重い瞼を上げた。
　眩しさに何度か瞬きをして、ぼやけていた焦点が合うようになると、視界に見慣れた顔が入っていたことに気づく。

「…きら、さん……？」
「ようやくお目覚めかね」

　掠れた声で彼を呼ぶと、彼の指がそっと伸ばされた。
　目の下に触れた指は、労るように薄い皮膚を撫でる。

「寝言で人の名を呼ぶからどんな夢を見ているかと思えば……。人を悪夢に出演させるのは、いい趣味とは言えないな」
「好きで、見たわけじゃ……」

　まだどこか呆然としながら、言葉を返す。
　夢。悪夢。あれは、香穗子が見ていた夢だったのだろうか。
　視線を廻らせれば、そこは吉羅の自宅のリビングだった。
　ソファー前のローテーブルには、大学で出された課題曲の楽譜が散らばっている。
　譜読みの途中で眠ってしまったらしい。
　と言うことはやはり、あれは夢なのか。
　強張っていた身体が僅かに緩む。

「まだ寝ぼけているのかね？」

　瞳の奥に心配の色を滲ませて顔を覗き込んでくる吉羅に、香穗子はそろそろと手を伸ばした。
　彼の手から伝わるぬくもりを感じてはいるのだけれど、これも夢なのではないかと恐ろしくなってしまったのだ。

　もしこれも夢で、現実は先程見た夢のように吉羅が似合いの女性と寄り添っていたら、と。
　彼の胴にしがみついてしまいたい思いと、伸ばした腕が空を抱いてしまったらどうしようという恐怖が交錯する。

　そんな香穗子の逡巡を察したのか、吉羅はふっと息を零して香穗子を抱きしめてきた。
　耳を吉羅の胸元に押し当てられる体勢になり、とくんとくんと穏やかな鼓動が聞こえる。
　その鼓動とぬくもりに、確かにここは現実なのだと信じられた。
　ほぅと安堵の息をついた香穗子は、ぎゅっと吉羅を抱きしめ返す。

「もうちょっと、こうしててください」

　言葉での返答はなかったが、背中をぽんぽんと叩かれる。
　まるで泣きじゃくるこどもを慰めるような仕種だと思ったが、香穗子がへそを曲げることはなかった。
　大人はこどもに、唇へのキスなんて贈らないだろうから。

×

宇宙時計

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先日ツイッターで流れてた「宇宙時計」なるもののまとめを見たんですが、素敵ですねこれ！
過去に発表された時計も素敵。

http://matome.naver.jp/odai/2139228419230984201


6つある惑星は水金地火木土だそう。
お値段は24万5千ドル(約2,470万円)だとか。すごい。
宇宙と言えばコルダなので、コルダキャラがつけてる妄想しかけたけど、お値段に妄想が遮られました。
数名はそれでも想像したけど。
個人的には、なんとなく加地君が一番似合うイメージ。青系だから？

拍手返信

拍手ありがとうございます！
いつも、本当に嬉しいです！



本日で「冴ゆる雫」開設6周年でした。
長いような短いような。
これからもマイペースに更新していくので、気が向いたときにでも見ていただければ幸いです。

次に書きたい話、吉日は一つ浮かんでるんですが、どうせなら吉羅さん登場100回目に更新したいな～と思っている内容で。
ちなみに今は98回登場。のはず。

その話以外は特に思い浮かんでいないので、いっそリクエスト募集でもやってみようかと考えたり。
昨年のエイプリルフール企画に向けても募集しましたが、あれは企画が企画なので変則的でしたしね。
なので、もしリクエストある方がいらっしゃいましたら、拍手かメールフォームから送っていただけると嬉しいです。



折りたたみは拍手返信です。

＞すろーろりす さん

こんにちは！　それとも、こんばんは、でしょうか？
コメント、ありがとうございます！

エイプリルフールの重望、読んでいただけたんですね！
気にいっていただけたようで、嬉しいです。

重望は最初の出会いが時空を隔てたものですから、なかなか会えなくて切ないですよね。
あの僅かな邂逅で、あんなにも大事に十六夜の君のことを想っていた重衡さん＆銀のことを思うともう…！
何かにつけては望美のことを想っていたのではないかと考えていると、本当に胸熱ですよね！
ようやく再会して、想いが通じあった二人には、見ているほうが照れるくらい仲睦まじく幸せになってほしいです。

それにしても、スーパーノヴァのタイミングは本当にびっくりですよね！
そして、響きが重望に合っていると言っていただけて嬉しいです。
基本は日本語タイトルに戻るかと思いますが、また英語タイトルを使う機会があったら使ってみたいです。

コメントが上手く書けなくて～なんてことは全然ありませんでしたよ！
読んでいて、とっても嬉しく、幸せになりました。
むしろ、私が返信下手ですみません。
この嬉しい気持ちが少しでもお伝えできていればいいのですが…。
コメント、本当にありがとうございました！

×

暴君ハバネロ

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とても嬉しいです！



暴君ハバネロ、好きだけど近頃見ないな～と思ってましたが、復活してた！
パッケージに復活ってあったから、一時期発売停止だったんでしょうか？
再発売嬉しい～。
ハバネロはあの辛さとあの素材がいいですよね。

麿

拍手ありがとうございます！
連打もとても嬉しいです！



セイント・テールの再放送の録画を見ていて、なんか聞き覚えある声だな～と思ってたら麿だった。
久しぶりに遙か１やりたくなってきた。
盤上遊戯もいいなぁ。
遙か１はPSPソフトないからちょっとプレイしづらいのが難点ですが。

ちなみに、私は遙か１では友雅さんと泰明さんが特に好きです。
それと、季史さん！
あ、舞一夜もいいなぁ。

コメント返信

拍手ありがとうございます！
毎回言っていますが、いつもとても嬉しいです！


コルダ３アニメ、2話にまさかの吉羅さん登場でしたね！
録画で見たので、先に公式ツイートで出ているということを知ってみたので、残念ながらサプライズ感は薄れてしまいましたが。
で、その吉羅さん。
あんまり変わってない…！
そりゃまあ、既に成人男性なんですけど…！
まあ、吉羅さんは体調管理に気を遣う、とても若々しい方ですもんね。
前から名前出てたし、出演は今回だけではないと期待してる…！



折りたたみはいただいたコメントへの返信。

＞4月12日にコメントいただいた方

コメントありがとうございます！

将望、いちゃいちゃしてますね。
書いている最中はそんなにいちゃいちゃしてるとか思わずに書いていたんですが、改めて見たら思ったよりいちゃちゃしてました。
家が隣同士だからこそ、直接触れ合える距離で会えないのがもどかしいんです、多分(笑)
見せ付ける意図は特にないのに、自然にいちゃいちゃして結果周囲に見せ付けてるのが将望だと思います！
そして当人はやっぱり自覚なし。が、将臣君は自覚ありであえてやってる部分があっても萌えます。
自覚ありだろうがなしだろうが、将望のいちゃいちゃいいですよね！
またそんないちゃいちゃが書けるよう、ネタ探し頑張ります！

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コルダ３アニメ

拍手ありがとうございます！
連打もしていただけて、とても嬉しいです！



コルダ３アニメ始まりましたね！
呼び方が、コルダ３アニメかコルダBlueSkyかコルダBSかで迷う。
で、そんなコルダ３アニメ。
OPが思ってたよりテンポ速い曲でびっくりしました。
あと、マエストロフィールドが合体してるのにも。
本編ではキャラが動いてる…！という至極当然な感想が一番でした。
いえ、ゲームでもマエストロフィールドで動いてましたけど。
それはまた別。
動くと言えば、吉羅さんは何話で登場するんだろう。
アラフォー理事長が動くのを早く見たい。

2014年エイプリルフール企画

エイプリルフールですね！
前に書いたように将望・重望・吉日のSS更新しました！嘘じゃないよ！

今年はあんまり凝れてない…。
来年も何か思いついたらやりたいですが、そろそろネタ切れしそうな気も。
まあ、あと一年あるので気長に考えます。



ネタバレ含む後書は追記から。

まず、エイプリルフール企画の下の方にも反転で書いてあることを。
今回の企画の広告もどきのバナーに表示されている文字はカプ名だけでなく、SSタイトルも表しています。
なので略称からタイトルを考えましたが、SNはスーパーナチュラル、KHはキングダムハーツ、等がなかなか頭から離れなくて困りました。

広告もどきは、もっと広告っぽくしたかったけど、私のセンスと技術じゃ無理だった。





MidNight(将望)

一番すんなり決まったタイトル。
タイトルが英語なので、現代の話にしました。
で、現代だと高校生が真夜中に会うのは難しいな、ということで電話をしているこんな話に。
なので、この話は望美と将臣君が高校2年から3年になる春休みを想定して書いています。
大学進学後だと将臣君は一人暮らししてるイメージなので、通話で終わりそうだったので。
もしくは大人展開ですが、そっちは無理なので。

ここから雑談をちょっと。
この話を書いているときにようやく気づいたんですが、私、有川邸と春日邸の位置を左右逆に覚えてた。
向かって右側が春日邸だと思ってました。
ちゃんと見たら、明らかに右側が和風建築なのに…。
なんでこんな覚え間違いしたんだろうと思ってたんですが、ゲームプレイ中にわかった。
有川邸の庭背景にある隣家を春日邸だと勘違いしてたからだ。

 

 

SuperNova(重望)

重望は平安時代なので、英語タイトルでいいのか迷いました。
でも、スーパーノヴァっていう現象と響きがいいなと調べてみたら、あの十六夜から数ヶ月後に実際に発生しているという事実を知りまして。
あまりのタイミングのよさに、資料集の年表を何度も確認しました。
異世界だから捏造で発生させちゃってもいいかなと思っていたところにこの事実で、これはもう書くしかないと…！
ついでに、調べていたら出てきた平家と木曽義仲の戦の日蝕も登場させちゃいました。これは金環日蝕だったんですね。

 

 

XOXO(吉日)

吉日は、吉羅×日野でK×Hにするべきか、吉羅×香穂子でK×Kにするべきか悩みました。
が、カプ略称が吉日なのでK×Hに。
今回書いた3つの話の中で、一番タイトルに悩みました。
ほか2つは略称検索したらすぐ出てきたんですが、KHはピンとくるのがなかったので単語を組み合わせまくりました。
が、ふと「キス＆ハグでK&Hじゃん…！」と気づきまして。
せっかくなのでタイトルもXOXO。

いつもの吉→←日のようですが吉日と言い張る。
なので、時間軸をどうしようか迷いました。
迷った結果、ふわっとしてます。

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