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冴雫
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暁彦さんにオススメのキス題。シチュ:ベッドの上、表情:「真剣な顔」、ポイント:「手を繋ぐ」、「相手にキスを迫られている姿」です。

に萌えたのでSSS書いてみました。

と、このブログ記事を書こうとした瞬間に音楽のランダム再生でアンジェリーク・メルの「Kissしていい?」だったので、タイミングの良さに思わず笑ってしまいました。






「……香穂子。何をしているのかね」

 吉羅は眉間をしかめ、起きぬけの掠れた声で問いかけを発した。
 声が常よりも低いのは、寝起きのせいだけではない。

 しかし、威圧すら感じる問いかけに、香穂子は平然としていた。
 それどころか、笑みすら浮かべている。

「あ、おはようございます、暁彦さん」

 身を起こすことが出来ず、顔だけを動かして窓を見遣った吉羅の瞳に映るのは夜の帳だ。
 だが香穂子は、起床に伴うあいさつはこれだと表情で語り、にこにこと笑ったまま吉羅の返答を待っている。
 自分の質問に答えが返ってきていないことに吉羅が眉間の谷間を深くすると、香穂子は指先を押し当てて皺を伸ばした。
 もう片手は、何故か吉羅の片手に絡められている。

「えっと、『何をしてるか』でしたっけ? 暁彦さんの手を触ってました」
「……ひとまず、どいてくれたまえ」

 寝起きで思考が鈍っているのか、吉羅は現在の状況を把握するより、打破を選んだ。
 なにせ、ソファーに横たわっている吉羅に覆いかぶさるように香穂子の上半身があるのだ。
 どうしてこの体勢になったのかと問うにも、まずは話のできる態勢へと持っていくべきだろう。

 しかし、吉羅の願いは一蹴された。
 香穂子は動かないまま、不満げな声を漏らす。

「え~」

 つまらない、との意思を示すように尖った唇は、一拍置いて弧を描いた。

「キスしてくれたら、いいですよ?」

 小首を傾げ、先程吉羅の眉間の皺を伸ばしていた指で自らの唇に触れる。
 そうしてねだりながらも香穂子は自分で吉羅に顔を近づけ、吐息は触れ、肌はぎりぎり触れないような距離でぴたりと動きを止めた。
 力で引きはがそうとしても、吉羅が少し身体を動かしただけで触れてしまいそうな距離。

 ぼやけた視界の中で、吉羅が大きな息をついてその距離を埋めようとした瞬間。
 焦れたのか香穂子の唇が落ちてきて、吉羅の唇を塞いだ。





後書

ベッドの上ではないですが、吉羅さんはよくソファーで寝ているのでベッドと似たような扱いでいいかと。
当サイト比ではいつもよりは攻め姿勢な香穂子。
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