昨日のtwitterでのコルダ祭中、ふと思いついた
>桐也が入学後、吉羅を見つけて「暁彦さん」って呼びかけて、さすがに生徒が学院内で呼ぶのはまずいかと思い直して「あき……理事長」みたいになってたら可愛いと思う。吉羅さんは普通に「ああ、桐也」って返したり!
っていうのをSSSとして書いてみました。
700~800字くらいのすごく短いやつです。
従兄弟コンビいいよね…!
>桐也が入学後、吉羅を見つけて「暁彦さん」って呼びかけて、さすがに生徒が学院内で呼ぶのはまずいかと思い直して「あき……理事長」みたいになってたら可愛いと思う。吉羅さんは普通に「ああ、桐也」って返したり!
っていうのをSSSとして書いてみました。
700~800字くらいのすごく短いやつです。
従兄弟コンビいいよね…!
入学して数日。
授業を終え、練習場所を求めて校内を移動していた衛藤は、見慣れた後ろ姿を見つけた。
明るい春の陽光の中では一際目立つ、ダークグレーのスーツを纏った従兄弟。
理事長である彼は、衛藤には気づかずに少し先の通路を横切ろうとしていた。
特に用があるわけではないが、入学してから学院内で吉羅を見かけるのは初めてだ。
そう意識したと同時に、衛藤は片手を挙げ、声を張り上げていた。
「あき……」
いつものように「暁彦さん」と呼ぼうとして、躊躇いを覚える。
ここは学院内。
衛藤は学院の生徒で、吉羅は理事長だ。
周囲には他人もいる。
いくら従兄弟だとは言え、ここは公私の「公」に値する部分に入り、あまり親しげにするのはまずいのではないか、と。
一旦口を閉じた衛藤は、彼の役職名を呼んだ。
「……理事長!」
違和感が背筋を駆け登るが、仕方がない。
慣れぬ呼び名に幾分声が小さくなってしまったが、吉羅には届いたようだ。
立ち止まって衛藤のほうを向くと、歩み寄ってきた。
衛藤も吉羅へ向かって歩き、二人は中間地点で合流する。
「桐也。どうした?」
吉羅は、いつものように衛藤に話し掛けた。
そう、いつものように。
「……別に、用があるわけじゃないんだけど」
これだけ近づいたのだし、と衛藤もいつもの口調に戻った。
どうせ親戚だと知れ渡っている、もしくはこれから知れるのだから、理事の前など以外では気にしなくてもいいのかもしれない。
そう考えると無駄な気を回してしまったようで、衛藤は嘆息した。
ため息に反応して片眉を微かに上げた吉羅に何でもないと首を振って、衛藤は開き直った笑みをみせた。
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更新履歴ブログ「冴雫」。たまに小話か萌え語りカテゴリでSSS投下。
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